Museum of Natural History, Tohoku University, Sendai, Japan
ツアーコース
「地球生命の進化」(3)
古生代(1)
カンブリア紀・オルドビス紀
カンブリア紀は、古生代最初の時代で、5億7000万年前に始まり、5億500万年前までの6500万年間の時代です。カンブリア紀の特徴は、三葉虫や古杯類等のように、骨格をもつ生物が海に大発生し、急に多様化が進み今日知られる無脊椎動物の祖先の大部分が顔をそろえたことでした。この大発生は、カンブリア爆発と呼ばれ、生物進化史上特筆される大事件でした。オルドビス紀は、カンブリア紀の次の時代で、引き続き浅海に生物が繁栄しました。この時期に、層孔虫や四放サンゴが初めて出現しました。
アノマロカリス
Anomalocaris canadensis
カナダ ブリティッシュコロンビア,カンブリア紀中期
アノマロカリスはバージェス頁岩動物群の一員で,全長60cmに達する大きな肉食性の動物でした.現在知られるどのグループにも属さない,所属不明の動物で,間もなく地球上から姿を消しました.写真のエビの尻尾の様な恰好をしているのは,実は全体のほんの一部分で,アノマロカリスの口先に付いていた摂食用の器官であると考えられています.(長さ5.7cm)
古杯動物
Archaeocyatha
オーストラリア フリンダース山脈,カンブリア紀
古杯動物はカンブリア紀の浅い海に繁栄した海綿に似た着生の動物です.温暖な環境に生息し,示準化石としても有名です.カンブリア紀後期には絶滅し,地球上から姿を消してしまいました.
(横幅 12cm)

パラドキシデス(三葉虫類)
Paradoxides sp.
モロッコ,カンブリア紀中期
三葉虫はカンブリア紀を代表する動物です.その名前は,軸部と両葉の3葉からなることに由来しています.このパラドキシデスは,時代決定に重要な示準化石となっています.(縦36.5cm)
シルル紀
シルル紀は、4億3800万年前から4億800万年前までの古生代の古い方から3番目の時代です。シルル紀の地層(シルル系)は、示準化石の筆石によって細分されています。シルル系の特徴は、石灰岩が汎世界的に分布することで、層孔虫、四放サンゴ、床板サンゴ(クサリサンゴやハチノスサンゴなど)、石灰藻類などによって化石礁を構成していました。また礁周辺の浅海には腕足類やウミユリが生息していました。この時代の後半になって、初めて陸上植物が出現しました。シルル系は、わが国においても狭い範囲に分布し、サンゴ等の化石を産出します。
筆石
Graptolites
ドイツ チューリンゲン
筆石は群体性の海生生物で,シルル紀を代表する示準化石です.固着性または浮遊性の生態をもち,無脊椎動物の中でも高等な半索動物に含められています.(横幅
10 cm)
アセルブラリア(四放サンゴ類)
Acervularia ananas
スウェーデン ゴトランド島
アセルブラリアはシルル紀に生息したサンゴの一属です.この標本のように骨格の表面がそのまま保存されている例は珍しく,現在生きているサンゴと見間違う程です.(横幅
6.5cm)
クサリサンゴ(カテニポーラの一種,床板サンゴ類)
Catenipora sp.
スウェーデン ゴトランド島
クサリサンゴは床板サンゴの一グループで,サンゴ個体が鎖状に連結しているのが特徴です.シルル紀の海に繁栄し,層孔虫や四放サンゴ等と共に礁を形成していました.(横幅
11cm)
デボン紀
デボン紀は、4億800万年前に始まり3億6000万年前までの古生代4番目の時代です。当時の陸地の分布は現在と大きく異なり、北のローラシアと南のゴンドワナの二大陸から構成されていました。デボン紀を代表する堆積物に旧赤色砂岩があります。これは、乾燥気候の下でたまった陸上堆積物です。陸上の植物は森林を形成し、種類も多様となって次の石炭紀の大発展の基礎となりました。またこの時期に両生類イクチオステガが出現し、初めて動物が上陸した例として注目されます。デボン紀は別名魚類の時代とも呼ばれており、シーラカンスや肺魚等の硬骨魚類が発展しました。浅い熱帯の海には層孔虫、四放サンゴ、床板サンゴやコケ虫などが礁を形成し、その周辺には、腕足類やウミユリが生息していました。
ファコプス(三葉虫類)
Phacops megalomanicus
モロッコ,デボン紀中期
ファコプス属の三葉虫はシルル紀からデボン紀にかけて世界中に広まりました.中でもモロッコで産するファコプス・メガロマニクスは最も大きなグループであり,複眼や外形を立体的に観察することができます.(長さ
13cm)
クモヒトデの仲間
Furcaster palaeozoicus(前),Bundenbachia beneckei(奥),Eospondylus primigenius(右)
ドイツ ブンデンバッハ
ドイツのライン河の中流域に露出するデボン紀前期の地層は,主に黒色の粘板岩(スレート)からできており,非常に保存状態の良い化石を産出することで有名です.とりわけ多く産出するヒトデ類(クモヒトデ類を含む)は,他ではみられない貴重な化石です.(長さ
9〜13cm)
ユーステノプテロン(魚類)
Eusthenopteron foorodi
カナダ
ユーステノプテロンはデボン紀後期に現在のカナダ,スコットランド,北ヨーロッパの淡水域に棲息していた魚類の一種(総鰭類)です.形態的に初期両生類のイクチオステガに似た点があることより,両生類の直系の先祖と考えられています.
(長さ 16.5cm)
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